新生児および生後の変化

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 胎児において脳と知覚器官の発育は早いために脳頭蓋は顔面頭蓋より大きい。顔面頭蓋は脳頭蓋の1/8ぐらいである。大人の場合は1/4である。
 新生児の前頭結節、頭頂結節と鱗部は骨化中心であるから著しく発育し、上から見て頭蓋は5角星形を呈している。
 新生児の頭蓋は骨化がまだ完全でないから頭蓋冠の周縁部はなお結合組織のまま残り、したがって各骨が相接する部位には泉門という未骨化の部分が残っている。大泉門は最大のものである。矢状縫合と冠状縫合との会合部にあるが、新生児ではまだ前頭骨が正中部で二分しているから、泉門の形はおよそ菱形である。小泉門は矢状縫合と人字縫合との会合部にあって、その形は三角形である。また、前側頭泉門と後側頭泉門は対性のもので、それぞれ冠状縫合と人字縫合の外側にある。前側頭泉門は生後1-2年の間に閉じるが、他は生後まもなく閉じる。

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最終更新日:2010年12月20日