C,Splen [Lien](脾臓)Spleen

 脾臓は不対性であり、左下肋部の第9~第11肋骨高において長軸は第10肋骨の走行に一致する。健常体では脾臓は触知することができない。脾臓は暗紫色を呈し、長橢円形で柔らしい。
 脾臓に、後端および前端、下縁および上縁、ならびに臓側面および横隔面を区別する。横隔面は平滑で凸面をなし、後上方に向かう。臓側面は腹腔に向い、ほぼ中央には脈管および神経の出入する脾門がある。上縁は鋭く、しばしば特徴的な2-2の不定切痕を認める。下縁は鈍く、後下方に向かう。前端は下前方に、後端は左上後方に向かう。
 脾臓の全表面を覆う腹膜は脾門から大網の前葉となって、大弯に走り、胃脾間膜をなし、また同様に脾門からは横隔脾間膜が脾臓と横隔膜との間に走る。これらの間膜ともに脾臓の位置の固定に役立っている。

最終更新日:2010年12月20日