骨口蓋は口腔の上蓋、鼻腔の下壁をなす半長円形の骨板である。左右の上顎骨の歯槽突起は口蓋の前と側方を馬蹄形に囲み、口蓋面から下方に向かって堤防状に隆起してる。口蓋正中線の前端部には切歯孔があって、切歯管によって鼻腔に通じ、後外側隅には1個の大口蓋孔と2-3個の小口蓋孔があって、口蓋管の開口をなしている。
口蓋の後縁の直上には1対の後鼻孔がある。後鼻孔の両側には歯槽突起の後端に接して翼状突起がある。この突起は内側板と外側板とに分かれていてその間に翼突窩を挟んでいる。大翼の後縁部は卵円孔と棘孔とによって貫かれて頭蓋腔と交通している。錐体の下面に頸動脈管の外口がある。頸動脈管の外側には茎状突起が前下方に突出し、その後外側には乳様突起との間に茎乳突孔があって顔面神経管の開口をなしている。後頭骨の外側部と側頭骨のとの間には頸静脈孔がある。なお外側部の下面には後頭顆があって環椎後頭関節の関節頭をなし、その基部は舌下神経管によって貫かれている。まだ左右両顆の後方には大後頭孔があって頭蓋腔と脊柱管との連絡部をなしている。後頭骨の基底部と側頭骨の錐体との会合するところには不規則な破裂孔がある。
最終更新日:2010年12月20日