1対2個 顔面上部の中央部を占めている複雑な形をした骨である。次のような5部に分けられる。
1)上顎体は中央部を占め、中に上顎洞という大きな空洞がある。上顎洞は体の内側面にある上顎洞裂孔によって中鼻道に開いている。体の前面には眼窩縁の下方に眼窩下孔があり、その方に犬歯窩という窪みがある。体の上面は眼窩の下壁をなしており、その後部にほぼ前後に走る眼窩下溝があって、前下に進み眼窩下管となって、眼窩下孔として開口する。
2)前頭突起は体の前上側隅から上方に出ている突起で、前頭骨、鼻骨、涙骨と接している。
3)頬骨突起は頬骨に向かって出ている突起で、頬骨と接している。
4)歯槽突起は体から下に向かって隆起している厚い弓形の部で、下縁部には歯根をいれる。歯槽がある。
5)口蓋突起は体から内方に向かって水平に出る板状の突起で、左右両側のものが一緒になって骨口蓋の前部を作っている。
最終更新日:2010年12月20日