尿管は腎盤につづき、尿を膀胱に導く長い円柱形の管で、下方は膀胱底に開口し、空虚時にはわずかに前後に圧平された管をなす。
経過:尿管は腎門の下内側に起こり、腹膜の後側を斜めに下内側方に進み大腰筋の前側を下る。骨盤入口では、左総腸骨動、静脈あるいは右外腸骨、動静脈と交叉してその前方に曲がり、小骨盤腔にはいってからはその後壁に沿って曲走し左右が相近づき、膀胱底の後部からその壁を斜めに貫ぬいて膀胱内に入る。女では、子宮広間膜の中で子宮頸の外側を膣の前壁に沿って下る。子宮頸の外側2cmの所で子宮動脈は外側から内側へ尿管の前を通る。尿管の膀胱壁を通る長さは約2cmである。
尿管の区分:尿管をその経過にしたがって、腹部、骨盤部および壁内部に分ける。腹部は腎門の下内側に起こり骨盤入口で骨盤に移行する。膀胱壁を通る部分を壁内部である。
尿管の狭窄:
1,腎盤から尿管に移行する所
2,骨盤入口で腸骨血管と交叉する所
3,膀胱壁を通る所
最終更新日:2010年12月20日